[コメント] アルファヴィル(1965/仏=伊)
確信犯。このインチキ臭さの妙。映画がごっこ遊びでなくて何だと言うのか。相(愛?)変らぬアンナ・カリーナへの視線。
映画というものに対する態度、そのラディカルさに於いては『2001年宇宙の旅』と同根。(地理的条件や個人の作家的資質から)互いに実践的な方法が真逆の方向を向いているだけ。
映し出されているのは誰がどう見ても単なる現代(60年代)のパリの街並なのに、それを銀河の彼方の惑星と言い張るハッタリ加減。マイクの無数にぶら下がるラジオスタジオを、アルファコンピュータの尋問室にしてしまうセンス。あの合成された濁声のセンス。アルファヴィルの北と南では設定された天候が異なっているというSF的な(?)へ理屈で、天気が全然違うショットを一連のカーチェイスシーンとして強引に繋いでしまうセンス。イカしてる(死語?)と思いませんか。僕は好きです。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (2 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。