[コメント] フューリー(1978/米)
例えば「ムリ・ムラ・ムダ」の削減を叫んでいる人達にはとても理解しがたいものであろうことが予想される作品。正直、デ・パルマファンとしても扱いに苦労する作品であり、初めて彼の映画を観るという人には絶対に薦められない類の作品でもある。
デ・パルマ的には意味があっても、第三者としての観客はただ呆然とするだけの「ムリ・ムラ・ムダ」だらけのテクニック、映像の宝庫とも言うべき異色作。おまけにラストはアレだもの。いくらやったもの勝ちの世界とは言え、一般人、しかも初心者はビックリするだろう、普通。あれを観て「やられた〜」なんて思ってたのはクローネンバーグくらいなんだろうな。
と思っていたら、三留まゆみ氏監修の洋泉社刊「ブライアン・デ・パルマ」には、かのゴダールが「スローモーションの正しい使用」にこの作品を挙げていると記されており驚いた(ラストに関してではないのだけれど)。
しかし、そんなことを言われてもデ・パルマは、特段慌てる様子もなく、「そんなの当然だろう」くらいにしか思わないのだろうな。
とにかく、そういう監督のそういう映画ということです。
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