[コメント] 美の祭典(1938/独)
これはオリンピック記録映画に名を借りた、1つの芸術象徴映画といえる。題名は“オリンピックに見る運動する人々の美しさ”だ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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オープニングは、第1部はパルテノン神殿、肉体美のギリシャ彫刻から始まっていた。第2部は森の風景、動物たち、そして人間、森で運動する青年たちである。その後、当然ベルリンオリンピック各種目の順位勝負競争が映し出されるが、ラストの飛込みは、ただただその跳躍する肢体を延々と映す。順位も国籍もない。昼から夜になり、そのシルエットの美しさが際立つ。オリンピックに見た運動する肢体の美しさ、だ。
第1部は順位勝ち負けが楽しめたが、第2部はそれが少なくなり、上述の芸術象徴映画が色濃くなっている。ナチのプロパガンダということもあろうが、監督はハッキリこれを撮りたかったのだと思う。
(付記)私が観た「淀川長治 ベスト&ベスト」(ビデオ版)はあの“前畑”が入っていない。いろんな版があるらしい。お気を付け下さい。
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