[コメント] 放射能X(1954/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
冒頭、放心状態になった少女が砂漠を一人歩いている。何の反応も見せないと思いきや、救急車で連れて行かれる時にキュルキュルと唸る変な音に反応してむっくりと起き上がる。事件の鍵はこの娘にあると判断した老科学者が、彼女に蟻酸を嗅がせる。すると少女は恐怖に顔をこわばらせて叫ぶ!
「THEM!」
「奴」じゃなしに「奴等」。台詞だとは思っていなかったので良い意味で予想を裏切られたが、この出だしといい事件の振り方といい、思わせ振りなところを小出しする話の進め方、憎い限り。肝心の巨大蟻も良く出来ていて、これが自在に動く動く。倒し方にしても「触覚を狙うんだ!」「焼き殺せ!」という、現実的な蟻の殺し方と一緒である。
……で、フト思い出した。高校時代の友人に似たようなことをした男がいた。
彼の家は夏になると、部屋の中に小さな蟻がどこからか侵入してくるので困っていたという。殺虫剤を部屋中にまいても、またやってくる。業を煮やした友人は、蟻の巣の本拠地を叩こうと立ち上がったのだった。庭を探してようやくそれを付きとめた友人。石をひっくり返すとそこには大量のありんこと卵がビッシリ!それを観た彼はどうしたか?有無を言わさず灯油を持ち出し、ぼろ布を浸した。その布を本拠地に多い被せ、マッチをすってその上へポイ、と……。
「……それからもう蟻は来なくなったな。でも灯油の影響で本拠地付近にしばらくの間全然草が生えなくなってさ……」
……本作を観てレビューを書こうとして、まさかこんなことを思い出すとはなあ……。そういえば友人はこの作戦を「蟻原爆」と呼んでいたが……。
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