[コメント] シャンドライの恋(1998/伊)
瑞々(みずみず)しく、華麗に。
アフリカの荒野(『シェルタリング・スカイ』)、痩せ細った老人(『リトル・ブッダ』)、繊細なピアノの調べ(『1900年』)、鏡と陽だまりと空間のある部屋(『ラストタンゴ・イン・パリ』)、ベルトルッチ的意匠が懐かしい。
それらの様々な意匠のもとに、成就していくベルトルッチの再生!
ファビオ・チャンケッティの撮影の青、オレンジ、緑とステンドグラスみたいに区切られた色が新鮮で、彼の新たな旅立に相応しい。螺旋階段のある素敵な再生の聖堂。
そして、ピアノの調べと螺旋階段と光によって織りなされる名シーンの数々。映像の魔術師、ベルトルッチの面目躍如!
低音でアップ・テンポの曲を奏でるデビッド・シューリスの後姿が、ベルトルッチに重なって見えた。果てしなき挑戦!真の芸術家とはこの人!そして、西欧からアジア・アフリカに注がれる暖かなまなざし。
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