色々起こるどの事件も本筋を動かすことがなく…というか本筋自体あるのかな？　唯一、ブシェーミがケンカ中に心臓発作で急死する事件だけが大きな流れを生むかと思われた。

　なのに、ひどすぎる。あの超野暮ったいラストの語り部のセリフ。「いやー、いい話だった。わしはいつもこれを思い出して元気を出しとる。しかし、彼が死んだところだけは悲しかった。うん。あれは悲しい。彼が死ななければもっといい話だった」

　…大体なんなんスか、この語り部は…。映画史上、ここまで野暮ったい語り部はいたでしょうか。アホ丸出しな話の中、ブシェーミの死だけが唯一観客に衝撃を与えたのに…（たとえマヌケな死に方でもね）。それをなし崩しにするこのセリフを聞いた瞬間、ヘナヘナと脱力し、薄ら笑いを浮かべてしまいました。

　で、結論として最高です！　丁度こういう映画が観たかったとこなんだよね。