[コメント] 壮烈第七騎兵隊(1942/米)
ラオール・ウォルシュのサービス精神が横溢する佳作。程よく練りこまれたユーモアと、くどさのない簡潔な描写と、きびきびとした進行は、古典的完成を成した大家である証であろう。
エロール・フリン と オリヴィア・デ・ハヴィランドは映画史上に残る名コンビであるが、この映画が最後の共演作。ラストシーン近くで、戦いに行くエロール・フリンを送り出すオリヴィア・デ・ハヴィランドの全身を、キャメラをトラックバックさせながら撮ったシーンは、緊張感と叙情が並存している点において凡百の映画が成しえぬ稀有なショットというほかない。21世紀の映画作家達ならばおそらく何カットもかけて表現しようとするところを簡潔にワンカットで表現しきっている点、まさに映画の黄金率を熟知した古典期の職人的大家だと思う。
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