[コメント] カルラの歌(1996/英)
あまりに主人公がお気楽でうんざりさせられた。
ニカラグアの惨状をアピールするには安っぽすぎる。アメリカを悪役にするにはものたりなすぎる。悲惨さを注目させたいなら、まちがっている。群衆は一時的に感傷にひたって、二三日たてばそんなことは忘れてしまうから。まだドキュメンタリーにしてとる方がむいているだろう。
いちばんだめなのは主人公が軽すぎて、一人ういている点だと思う。だから実際の緊迫した状況に重みがでない。例えばタイタニックのラストシーンで笑点のズンチャカ・チャカラカ・パッパーという例の曲が流れるようなものかな。で見終わっても「だから何?」という感想しか浮かばなかったです。主人公が場違いな土地に足を踏み入れてしまったのと同様に、自分も場違いな映画をみてしまったような気がする。
もしかして、ニカラグアをはじめとして世界各地で内戦がわれわれのあずかり知らぬ所で起こっており、我々がそれに何らかの形で介入しようとしても、それはまったくもって場違いな行為にしかならない。と、監督はそんなことを伝えたかったのかも知れないが、それならこの映画の存在意義がなくなってしまう。もっと深い意味がこの映画にはあるのかもしれないけど、ちょっと理解できませんでした。
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