[コメント] にあんちゃん(1959/日)
苦しさを叫ばない。つねに前を向いている。刹那だけの美しさを選んだ『火垂るの墓』の兄妹とはあきらかに別のベクトル上にこの兄妹はいる。たとえ進んでゆく道が変な方に曲がっていてもやり直しはきく、そのことを本能的に知って「生きる」。
優しくもあり、残酷でもあり、それでも憎みきれぬ今村監督好みらしい民衆の描写が秀逸であることも見逃せない。在日一世らしい北林谷栄の業つくばり婆さんが強く印象を残す。
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