[コメント] 残菊物語(1939/日)
名古屋での復帰でお徳が女難化している。お徳への未練が菊之助の復帰を拒むトレードオフが出来上がる。名古屋が事実上の結末であって、以降は消化試合になりかねないところを、お徳が邪魔をせぬかどうか、その女難化がサスペンス感をかえって高揚させている。
他方で、邦画黄金期の物量が貧困を抹消する上に、最後の菊五郎の理解も手伝って、お徳を不憫に見せない。その技術力と豊穣には呆れるばかりである。
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