体張りすぎで保険金詐欺も楽じゃない。保険金詐欺の話がカレー事件より面白すぎるんだよな。

1998年のカレー事件におけるメディアと世間の狂騒はよく覚えている。当時としてもこれは異常だと感じていた。ワイドショーの害悪はこれ以前も以後も変わることなく、現在も社会に毒を流し続けている。TBSは1989年オウムビデオ問題の反省から1996年にワイドショーを廃止したが、現在は平気な顔してワイドショーやってる。正気とは思えぬ。

映画（監督）が頭っから無実を信じ込んで冤罪ありきで突っ走ってるので、事件捜査ものとしてこれはまったく信頼できない。その危なっかしさはご近所や検事や裁判官を一方的に突撃インタビューするところで露呈し（突撃やめろ）、そこから導きだされた自爆オチには三枝師匠ばりに椅子から転げ落ちそうになった。とはいえ、こういう映画だってあってもいいのである。いろいろな映画があっていいのだ。