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[コメント] かくしごと(2024/日)

いささか合理を欠いた主人公の行動に戸惑いながらみていたら、人里離れた一軒家に“嫌悪と赦し”の微妙なバランスで成立した「虚実あわいの家族」の姿がさながら桃源郷のファンタジーに見え始める。闖入者の「実」が夢想者たちの「虚」を“合理”に引き戻す切なさ。
ぽんしゅう

この一軒家の出来事で物語が終わっていたなら躊躇なく5点満点にしていたと思います。

映画には「物語の結び」として、さらに山を下りてからの話が準備されている。ある種の「明快さ」として有りうるシークエンスだと理解はできるのですが(蛇足とまでは言いいませんが)、もっと第三者(観客)に「かくしごと(原作の題名は“嘘”だそうだ)」に秘められた罪と救いの危うさと、その是非を委ねても良かったのでは、と・・・まあ、しょせん私の好みの問題ですが。

(評価:★4)

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