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[コメント] 望み(2020/日)

同じ年頃の息子がいる身としては1つ歯車が狂えば無きにしもあらずな事。正統派と言うか奇をてらった所はない作品だが、2時間ソワソワしながら没入した。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







家族4人のキャラ設定、そして物語を動かすそれぞれの行動・反応もこちらの想定内に収まる。 これは考えられる限り「こうなるだろう」と現実に則して作っているからだろう。 映画には登場人物に自分を重ね合わせて観るタイプと完全なる第3者目線で観るタイプの大まかに分けて2通りあると思う。(その中間もあるが)。オレはどちらも好きな観賞スタイルだけど、本作は前者。しかも家族4人全員に。

失踪した息子に対する父・母・妹のそれぞれ微妙に異なる思い、そして息子の言い様のないであろう挫折感が全て納得できてしまう為、受ける重圧も大きかった。

悲劇ではあるが、考えられる限りの「救われた家族」で終わり、前向きな余韻を残してくれた。そして家族3人の再生を願うと同時に空に舞い上がる俯瞰カメラに優しさを感じた。

印象深いシーンは、母と週刊誌記者との最後の会話・やりとり。もう1つは息子の亡骸と対面し即座に飛びつき泣きじゃくる母、少し遅れやや距離をとり宙を見上げながら泣き出す父。この違いは見事。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゑぎ[*]

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