[コメント] トイ・ストーリー4(2019/米)
人間から愛されることに、あるいは逆に、人間を癒すということに、玩具がこれだけ執心しているという設定は、私にはちょっと付いていけないレベルなのだが、そう思わせておいての、ラストのウディの選択、という作劇上の戦略が見事に決まるのだ。
キャラクターだと、発声器が故障しているギャビー・ギャビーが、登場シーンでは、もっと悪役として活躍するのかと思ったが、イマイチで、むしろ哀愁のある良いキャラになってしまう。対して、腹話術の人形ベンソンがいい。終始怖くて気持ち悪くて最高。このあたりのバランスも小憎らしいほど上手い。あと、デューク・カブーンも見せ場を作って楽しいが、射的場から付いてきた2体のヌイグルミは無くてもいい。
そして、本作のヒロイン、ボーは、この映画の主題を最も担う、よく考えられた、その上一番カッコいいといってもいいキャラなのだが、陶器製であることが、中盤で印象的に示されるのに、そのことをスリルに機能させないのは勿体ないと思ってしまった。
演出的な一番の見せ場は矢張り、回転木馬の屋根上の柵のようなところにボーがいる、別れの場面だろう。手前にライトイヤー、中間にウディ。奥にボー。フォーカスはウディだけに合っている。とびっきり美しいカットだ。
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