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[コメント] 空母いぶき(2019/日)

現実の自衛隊の理念からすると航空機の航続距離を伸ばすための空母はその存在自体ガ領海を越えての戦闘を想定するもので、憲法の専守防衛や戦力不保持原則との矛盾が生じる。また、仮想第三国との戦闘では今ひとつノれない。もう敵はゴジラ、と考えて観たほうが良さそうだ。にしても「いてまえ!」は駄目だと思う。
IN4MATION

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







戦争しないための戦闘、ここに落とし込むしか答えはないのかもしれない。

ifモノとしては面白かったが、やはり仮想の第三国とはいえ敵国にあたるわけだから、民族・国力・軍事力・正確な位置)くらいの説明は(作品のバックボーンとして)「しっかり」描いてほしかった。

原作どおり中国とすると外交上の軋轢が生じるとの配慮らしいが、ハリウッド映画は当然のようにロシアを敵国としてエンタメ作ってるんですけどね。このあたりお国柄の差でしょうか。

西島秀俊がニヤニヤしながら好戦的な発言をするので、序盤はヒヤヒヤものだった(後に真意はそうではないと判明はするものの)点を含め、もう少し全体的に各艦船員には落ち着いたトーンを求めたい。

本田翼のリポート動画(しかも極東の島国の戦闘後日譚)を、世界中のどれほどの人が関心を持って見るのだろう。世界のどこかで今日も大規模な空爆が行われているというのに。

萌えたシーンは護衛艦・はつゆきがその名のとおり艦体を呈していぶきを護衛するシーン。空母いぶきに武装が少ないための護衛艦なのだから当然といえば当然なのだけど。

あと、佐藤浩市の「戦(いくさ)などと軽々しく口にしないでいただきたいっ!」

ここからはマイナス点。

空中戦の描写はやや面白みに欠ける。敵のミサイルはこちらのフレアやチャフで簡単に外れてくれるが、こちらのミサイルはそんなのお構いなしに命中する。また、パイロットの顔の大写しシーンが多く、ドッグファイトは『トップガン』以下の水準。残念。

最後に中井貴一らには申し訳ないが、コンビニのシーンは緊張感を削ぐだけなので個人的にはなくても全く構わなかった。

(評価:★4)

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