[コメント] 突破口!(1973/米)
脚本や演技も巧みではあるが、むしろ冒頭から光への偏愛ぶりを臆面なく見せるマイケル・バトラーの撮影に惹かれてしまう。噴水とスタッフロールの配し方などに見られる構図が上手い。本編中も、川面の輝きや、明け方の陽光などの美しさに目を引かれる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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牛たちがのんびりと暮す牧場で深刻な会話を交わす銀行の重役二人や、丸いベッドで方角を変えながらセックスに耽る濡れ場などのユーモアも良いのだが、やはり冒頭の、銀行前に止めた車のバックミラーに映った、ブランコを漕ぐ子供が行ったり来たりするフレーム内フレームの面白さの方に惹かれてしまう。
警察の職務質問を受ける場面での、遥か遠くで立ち昇る火柱や、山並みの美観、犯人二人が銃を棄てる川に煌めく光、と、撮影が、クライム・サスペンスには場違いとも思える美しさを見せるミスマッチ感が面白い。
それにしても、この脚本家たちの女性観は、一笑に付すにはちょっと不快。ビンタ一つで笑顔でベッドイン、部屋に勝手に侵入してきた男とベッドイン、と、男は強引に迫れば女は当然なびくもの、と言わんばかりの無茶苦茶さが気持ち悪い。笑いながら強姦を肯定しているような気味の悪さが漂う。
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