[コメント] ボヘミアン・ラプソディ(2018/英=米)
2時間超の尺で決して短い映画ではないのだが、もっと長くてもいいのでさらに描き込んで欲しい、観ていたいと思わされるものがある。
恋人ルーシー・ボーイントンとの出逢い、バンドの結成、”Bohemian Rhapsody”や”We Will Rock You”の誕生話、決裂と崩壊、そして和解…それぞれに断片的ではあるものの魅力的なシーンに仕立て上げられている。
そしてそれらを踏まえてだからこそ、ラスト20数分のLIVE AIDのシーンに感動してしまうのである。今やYouTubeで簡単に視ることのできる実際のLIVE AIDの映像と見比べてみてもその完コピぶりは徹底している。が、例えば舞台袖で見守る3人の映り込みやテレビ中継を見つめる父母妹との切り返しなどは創作性の発揮だし、ベタではあっても感動の導線が引かれているのだ。
一方で、フレディの民族的マイノリティ、性的マイノリティとしての複雑性に関しては、相当に表層的で立ち入りが甘い点は否めず、ライヴシーンの魅力では補いきれない。その部分を求めるべき作品ではないということなのだろう。
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