[コメント] デトロイト(2017/米)
50年前の事件を持ち出してきて、今、何を伝えたかったのかよく解らない。余計な深読みだが、自白強要や聖歌隊の逸話からすると「祈り」がテーマだろうか。執拗に揺れ続け、短く切り刻まれた画面は造りもの感を増幅するだけで恣意的な“雰囲気”しか伝わってこない。
描かれる差別や、偏見や、暴力や、権力や、傍観や、諦念の理不尽さは、すべてその通りなのですが、で作者はいったいどうしたいのでしょうか。理不尽さは客観的に提示されるだけで、その理不尽さに対する作者の主体性、つまりは覚悟が見えません。
『ハート・ロッカー』と『ゼロ・ダーク・サーティ』のときも同じ趣旨のコメントを書きました。二度あることは三度ある、です。キャスリン・ビグロー監督とマーク・ボール(脚本)コンビの次回作があったとしても・・・映画館に足が向くかどうか・・・。
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