―ロボット、レプリカント、人もどき

涙を流し、愛し合い、そして愛されたいと願う。どこまでも精巧に作られて、紙一重すれすれまで人間に似せてあるのに、それでも人間になれないのか？soul、魂とは？

―2049

メチャクチャ上手く作ってある。世界は正にあのブレードランナー。完璧な技術で模倣しブラッシュアップしてある。木馬の記憶はホンモノか？既製品なのか生まれ落ちたのか？心通わすAIとレプリカント。マジでしっかり作ってあると思う。クソ面白いよ。楽しめる。

メチャクチャ面白いよ。マジで面白いと思う。でもさ、、でも1mmも驚きがない。ビックリするほど驚かない（なんじゃソレ）。まったく感動しない、心が動かされない。

もしかして2049というこの作品自体が「映画もどき」なんじゃないのか？精巧に映画らしく作られた映画もどき。

我々は、否、最低限オレは何かガツンと心に響く何かを観たくて映画をみる。どんなに稚拙でも、呆れるほどテキトーなやっつけでも、何か映画そのものが語りかけてくれるのを期待している（全く勝手な御所望だが）。だって木偶じゃないんだ。心がある人間ならそれでいいだろ？

この2049みたいにメチャクチャよくできているだけの作品ってのはどうすればいいんだ？スゲー面白いんだよ、観ていると全く最高に面白い。高度に発展した映画産業と発達した技術のためか？そんなSFみたいな世界を今生きている。

「ブレードランナー2049。『ホンモノ』の映画をみるのと同じ体験をあなたにご提供します。」（ウォレス社広報）

だとしたら、だからこそなんじゃねーのか？やっぱりこの「映画もどき」だからこそskinner（もどき）たちの物語、あのブレードランナーの続編として相応しいのかも、、