[コメント] ガール・オン・ザ・トレイン(2016/米)
ヒロインはエミリー・ブラント、ヘイリー・ベネット、レベッカ・ファーガソンと3人いて豪華版だが、ブラントもベネットも、汚れ役と云っていいぐらいの役なので、ファーガソンが普通に綺麗で得している。或いは逆に面白みがないとも云える。
しかし、ブラントはアル中役で見苦しいし、ベネットも不健康な役だから仕方がないのかもしれないが、終始鬱陶しい表情。セクシー担当なのに中途半端な演出ということもあり、ベネットが一番可哀想だ。
さて、ミステリーの趣向としては、ブラントの「アル中で、しばしば前後不覚になる、記憶が定かでない」という設定を使って、巧みに観客を混乱させる。それは彼女の見た目のカットとして提示される場合もあるし、客観ショットで心象風景を見せる部分もある。例えば列車の中の乗客が、意味ありげにこちらを見ている、なんて描写が、主観ショットであるのは分かるが、本当の見た目(真実)なのか、ブラントの自意識の表出なのか分からず、観客に不安感をじわじわと与えるのだ。ただし、このような複雑さが観客にとっては煩雑な情報となり、真犯人のキャラの描き込み不足が顕著に感じられてしまう。終盤の展開に納得性を欠く要因になってしまっている。
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