[コメント] めぐり逢わせのお弁当(2013/インド=仏=独)
それでも、自分を好いてくれる若妻ではなく、頼りない後輩を振り返らざるをえない大人の男。劇伴音楽はムーディなBGMなどではなく周囲の空気に溶け込みすぎたノイズに等しい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これは、作品が甘いラブロマンスなどでは全然ないことを示している。当然ながらインドにも大人の観客はい過ぎるほどいることの証左だ。
ナワーズッディーン・シッディーキーはいかにもウザったい後輩であり、こんな男に付きまとわれたなら、自分も若い頃なら遠ざけることに全力を尽くすだろう。だが、イルファン・カーンの年令ならそうはいかない。日本のオトナ子供による不倫ドラマならいざ知らず、欲望に任せて人妻と逃避行に走る無責任男となることはなく、あくまで指導に目を向けるカーンに、この年令以上の男たちは鏡を見る思いをするだろう。これはあくまでも、責任を持つことを強いられてしまった男にして当然のドラマだ。夢も希望もないが、これだけでもずいぶんリアルな話に違いないということだ。
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