[コメント] 64-ロクヨン-後編(2016/日)
謎の社内政治にのめり込み業務で発揮すべき能力を浪費する佐藤浩市。その割に物分かりがいい三浦友和のせいで事は伝言ゲームに過ぎなくなり、労働の意味がますますわからなくなる。
永瀬正敏が取り残された静止した昭和の宇宙は二つの相において構造化されている。吉岡秀隆の老けそうにもない肉体であり、広報室とブンヤたちが巻き込まれた官僚主義の不毛である。吉岡は苦し気に老け芝居に走り停滞空間を脱しようとするが、ストレス依存症の筋はブンヤ内の力関係にたちまち引き寄せられ、何を怒っているのかわからない彼らの挙動を劇化して、動物園と化した会見場で柄本佑をおびえさせる。
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