[コメント] 映画 ビリギャル(2015/日)
この人にはもともと素質がある。父母と弟の方がよほど人生の課題を抱えている。文明を知るうれしさは、他者が自分の才能に未来を託そうとする貴き外圧へと変わり、有村架純が才能という宝くじを単に引いた話では終わらない。
壁に当たる中盤のフラストレーションでは、ついに才能がなかった父と息子の話に持っていかれる。才能ある有村は何となく乗り越え、壁に当たる場面がかえって宝くじを強調してしまう。最後は伊藤淳史が有村の人生の一局面を目撃した体裁で終わる。突風のような才能が目前を通過していった。宝くじ(運)が速度へと転義されたのである。
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