[コメント] 杏っ子(1958/日)
駄目男の嫌らしさが克明に記され、息苦しく、救いがない。だがこの映画には良きにつけ悪しきにつけ、<適当に流す>ということがない。
あるいは、決して安きに流れない、と言い換えてもいい。木村功もつっぱり続け、山村聡もつっぱり続け、香川京子もつっぱり続ける。明らかに分が悪いのは木村だが、彼も決して自分から「参った」とは言わないのだ。言った方が、自分も含め、みんな楽になることはわかっているはずなのに。ある意味、現実にはない、理想化された世界と言えないだろうか。
80/100(07/06/05記)
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