[コメント] るろうに剣心 京都大火編(2014/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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前作が結構好評だったので、その勢いで作られた今作、そして9月公開の「第3作」。今作が「前編」扱いということに気づいていない人も多かったみたいで、「つづく」になったときに、「えっ?」と驚いた観客が多かったです。
原作の中でも人気の高い「京都編」を基にしているんですが、単行本にして約10巻分の内容の中からなので、相当の量があり、その前半を、よくもまぁここまでまとめたものだと感心します。
「なるべく原作に忠実に」「世界観を大切に」作られていたのかな?と思いますが、取捨選択に苦心したと思います。そのため。主人公の剣心を軸に話を進めていくしかなく、そのおかげでどうしても描き足りない人物も多かった。
前作もだが、「敵役」をしっかり描いたので、「味方」が割を食う。「左之介」「弥彦」は話の根幹にいるべきで、特に弥彦の「成長」は原作のテーマのひとつなのに、「道場の子供」としての存在でしかなく、戦いの中にいるのが「滑稽」に映るのは大変残念。「恵」は、「女優の存在感」があったのはすごい。
剣心は「剣心」で、佐藤健がはまっているのはさすがです。ただ薫はまだ「武井咲」にしかみえない。
「四之森蒼紫」はちょっと「説明」だけで終わってしまった。まだ「話の中」に溶け込んでいない。「操」は新月村の話の中でもう少し活躍できたらよかったのに。
そして十本刀は、次回作までお預けなんだろうか?ただ、チラッと見た限りでは「あまりピンと来なかった」。
今回は、「志々雄」「宗次郎」が濃い内容でしたが、神木君は、およそアクションをするタイプではないが、それが宗次郎という役なので、適役なのかな?神木君と佐藤健が「バクマン」の主人公2人を演じるんでしたね。こんなところで「事前競演」しました。
新月村の話と、逆刃刀真打の話は、かなり時間をかけてあり、なかなかの見ごたえでした。ただ原作で「そこに居た」人物が「居ない」のはちょっと残念。特に操は、どっちでも重要な役割だったので、気の毒。
そしてクライマックス、「錬獄」はどうなった?そして「謎の男」にびっくり。監督は「龍馬伝」の監督なので、キャストもゆかりの俳優が多いみたいだが、そういうところからなのか?いや、あの人、多分「あの役」なんだろうけど、どうしても「龍馬」にしか見えない(汗)
いろいろ書いたが、300億円かけたらしいアクションは目を見張ると思うが、そんなにかけなくても充分面白い前作という実績があるんだから、肥大は絶対プラスにはならないのではと心配する。あと、もう少し「軽く、明るく」してもいいと思う。
余談:映画が終わった後のトイレでの若い観客の会話。「翁がカンダルフにみえた」というのに、大笑いしそうなのをこらえるのが大変!
余談2:由美姐さんの配役は、できれば深田恭子熱望。
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