[コメント] オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014/米)
成長と事件の進展がループによって可視化されることのよろこびがよく出ている。しかし後半でループしなくなると、この楽しさの反動としての停滞が来る。
事件に対する緊張の表現にも問題があって、何度も繰り返せるトムよりも、人生が一回しかないエミリーの方に緊張が生じて然るべきなのだが、彼女はトムのループに引きずられるように、あたかも自分もループできるように振る舞ってしまう。つまり勇気があり過ぎるのだが、この勇気をわれわれに認知させるものがない。ループに平然とするその態度は、前半と後半の亀裂も相まって、ループの設定的必然性に対する疑問を生じさせる。
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