[コメント] 仁義の墓場(1975/日)
恐るべき悪漢映画。渡哲也と田中邦衛のキレっぷりは尋常じゃない。プロット展開は過度に陰惨だが、スローモーションの活用や白黒インサートを含めて画面は華麗なテクニックが披露され、キャラクタリゼーションの潔さと相まって、図太い解放感が立ち上がってくる。
登場人物への共感性におもねることを真っ向から拒否する態度こそ映画の演出だ。ただ、名高い風船のカットの挿入は、本作の象徴となるぐらいにインパクトの大きいものだが、今見ると、この心象の表現は感傷的に過ぎるというか、あざとさも感じる。
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