[コメント] 地底の歌(1956/日)
純然たる文芸メロドラマである。古色蒼然とした二枚目そのものの名和宏と、能面のように張り付いた無表情に激情を隠す年増、山根寿子の演技力に陶然とさせられる。当然ながらリメイク作『関東無宿』のポップな異物感は清々しいまでに存在せず、「戦後」のモラル社会建設途上の街では、女学生とヤクザが同じ空気を呼吸して不思議は全くない。
(水那岐)
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