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[コメント] リトル・ランボーズ(2007/英=仏)

ああ、少年心という貴重な、けがれのない強いものを一度も持ったことのない吾輩はこの映画に乗り切れませんでした。すべりました。そしてあろうことか、この映画から大人のたくらみまで感じ取ってしまったのでした。
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**ネタバレ注意**
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そんな僕はこの映画を語る資格がないのかもしれません、、。

まあ、でも悪ガキというものはこういう風にして仲良くなっていくものなのだ。廊下に出された少年たちの出会いは確かに秀逸だ。最初は力任せ。強者が弱者を虐げていく。でもそこは子供同士。ランボーという仮想のヒーローに二人は結びつけられていく。夢中で森を駆け巡る。

そして彼らの映画作りが始まる。これがちょっと本当はやりすぎなんだ。幾らなんでも子供たちにフィルムだとか、撮影ができるはずがない。8ミリフィルムではないのだ。この辺りの、ただ兄貴の撮影道具を使用するという逃げ口上、これはちょっと気に入らない。

そしてラストの切れ切れのフィルム撮影から編集された1本の短編映画。これは兄が編集したにせよ、一部子供二人が森を駆け巡る映像が撮影されている。とすると誰がカメラを動かしていたのか。ちょっとやりすぎではないのか。

そして編集された映画を見て号泣する少年の姿はまさに『ニュー・シネマ・パラダイス』だ。感動すべきシーンなのにそうはならない自分。そして配給会社のまた「リトル」をつける厚かましさ。

嗚呼、ぐつぐつ御託を並べているが、いちばん恥ずべきなのは本来清廉たる少年映画にいちゃもんをつけているいやらしい大人の吾輩なのである。もうすっかり忘れてしまった、否、もともと少年心のかけらすらない僕にこの映画はやはり語れない。なのに書いてしまっている図々しさ。純粋な映画ファンよ、お許しくださいませ。

(評価:★3)

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