[コメント] いまを生きる(1989/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
「デッドポエットソサエティ」をオレたちも作ろうぜ!だなんて、いったい誰が思いついたのやら…。まさに若気の至り。妄想と夢と現実がごっちゃになりがちなお年頃。
しかも、いざ夜中に集まってみたら(やはり)互いに恥ずかしくなり、「とりあえず音楽でも…。」といった逃げからタダのCD寸評会になったあの日。持ち寄った(はずの)気に入りの詩集は全てカバンに入れたまま、いつのまにか朝をむかえたあの風呂無し6畳アパート。
それ以来、長いこと「この映画のタイトル」は言わずもがなの禁句となっていたが、最近、首謀者と思われる男(本人は否定)や会場となったアパートの家主(現在はグレードアップした部屋に住む)、真っ先に音楽に逃げた奴(詩集がわりに歌詞カードを持って来ていたと弁明)などと久々に会うことができ、(なんとびっくり)笑って話すことができた。
それぞれ紆余曲折はあれど、みんなまだ「いまを生きて」はいるようだった。そして、それなりに(少しは)成長もしていた。
で、それってつまり、実はずいぶんストレートにこの映画のテーマを受けとっていたということ?とふと思い、1点追加。
この映画は見たその時にどう思うかだけではなく、「その後」が問題なのかもしれない。監督が訴えたかったのは、「いまを生きる」ではなく、本当は「いまを生きる」ことの連続、「いまを生き続ける」ことだったのかもしれない。
映画そのものについての強い印象はなくとも、頭のどこかに「いまを生きるということ」が微かなイメージとしてだけでも残っていれば、きっと彼ら -この映画を作った人々- は満足するのだろうな。個人的には、そう受けとらせてもらうことにしたい。
でも、やっぱり恥ずかしすぎるので(ネタバレじゃないけど)ネタバレっつーことにさせてもらいます。
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