[コメント] レイチェルの結婚(2008/米)
しくじりと恥の多い人生であっても、その日々の積み重ねは大切な意味をもち、かけがえのないものだと思わせる映画だった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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まるで結婚式のホームビデオのような一見わざとらしいさりげなさと、隅々まで目を配って登場人物のささいな感情を表した演出は見事。
前祝のパーティーの座で姉の親友がナイショ話を暴露する時、妹のはやし立てる声をさらりと流して話を続ける。なんだか第一付添人をめぐって、姉の一番の親友と妹が妙に張り合っているなあと、まるで昔の日本映画のような人情の機微が描かれていてちょっとびっくりした。
そのあまりの自然な演出に見ているこちらの方が思わず、切なくなるというか、いづらくなるというか、むずむずする様な感覚に何度かおそわれた。
クライマックスはやはり、結婚式が終わった夜、帰ろうとする母親を探すキムアン・ハサウェイのためらいと、救いを求めすがるような演技だろう。その顛末の後味は深いものがあった。
地味ではあるがなかなかの秀作。
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