[コメント] WALL・E ウォーリー(2008/米)
正月 09.1.3、新居浜TOHOプレックスでポップコーンをアホ面で食いながら見た。今日のポップコーン売りは愛想が良かった。
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物語のあらすじは予告編で知っていたので、お掃除キャタピラロボが登場して働き出したときには、擬人化されたロボットのヒューマンタッチなおとぎ話なのかなと思いながら見ていた。
しかし、偵察ロボ「イブ」が登場してから終盤に至るまでの、息をもつかせぬ展開には完全に引き込まれてしまった。
物語の主人公はほんの少し知性を与えられたロボット達とゴキブリ君だ。その無垢な魂たちが織りなす、言葉のない「心」のふれあいは、最早擬人化などと言うレベルは超えて、命の鼓動すら感じさせる。物語に引き込まれながら涙を抑えることの出来ないシーンがいくつもあった。
パロディやオマージュに満ちていながらそれらは安易に流れることなく、ものすごい完成度を持って迫ってくる。文明が崩壊した都市をバックに流れるルイ・アームストロングの歌は、まさにその象徴的な部分だろう。
言葉のないコミュニケーションを描く一方で、物語の展開部分を与える人間同士、人間と機械のふれあいの部分は完全に説明不足で雑な感じがしたのが唯一残念な部分だが、このスピード感を出すためには仕方ない選択かも知れない。
「トイ・ストーリー」以降は少々停滞気味に感じられたディズニーとピクサーではあるが、本作でアニメ表現の次の段階に誰よりも早く突き抜けたのではないかと思う。
余談ではあるが、ウォーリーの太陽電池充電完了音がマッキントッシュの起動音だったりして、元Macユーザーの私は「なんでMacやねん」と突っ込んで非常におかしかった。また、終盤「2001年宇宙の旅」のパロディが非常に楽しかった。
どの年代にも楽しめる映画だが、余計なことを知っていればいるほど楽しめる映画だと思う。
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