[コメント] 劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇(2008/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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オリジナルのテレビシリーズは確かに物語としては王道かつストレートな展開だが、「こんなものを観たかった」という叫びが聞こえてきそうなパワフルさと、“燃える”要素満載で、さらに新しさもきちんと加えられていて、大変好評をもって受け入れられたのは事実。私自身も友人から「これはお前向きだ」と聞かされ、興味を持って楽しく視聴させていただいた。
それが二部構成の劇場版となって帰ってきた!
確かにこれは燃える。TV版のクライマックスシーンの詰め合わせ的な部分は確かにあるものの、その分2時間たっぷり見せ場だらけに仕上がっている。
それは大変に嬉しい…嬉しいのだが、問題として、これだったら大きなテレビで元のTVアニメを観ればそれで済むんでね?という思いもちらちらと。元のアニメを知らなくても理解できるように工夫されてるし、新作のカットも数多く使われているけど、基本はファンのためのお祭り作品からまったくこれっぽっちも一歩も出ていない。これを観るのはTV版を楽しんで観ていた人ばかりなのでは?ダイジェストだけあって、盛り上がりの要素は多数あるものの、物語としてのタメの部分をばっさりと切り落としているので、これを本当に楽しめるのは、ストーリーを知っている人だけ。映画単体としては致命的にストーリーが弱い。時間的な制約があって、それに詰め込まねばならないので、自然こういう作りになるのだろうとは思うが、盛り上がる部分だけを入れてみました。と言った感じ。
新作カットもあるが、これも盛り上げる部分を更に強化するために用いられているため、結果として本当に緩急無く盛り上がりっぱなし。
そう言う作品だと割り切って観れば全く問題ないとは言え、果たして新規のファンを獲得することが出来るのか?そもそも果たして本当にこれ劇場化することが求められていたのか?大いに疑問の部分あり。
それで良いと言われれば全くその通りで、私自身も大いに楽しめた。ただ、ちょっと重箱の隅をつついてみたいだけ。
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