かつて押井守は著作に以下の言葉を残している。 「クリアできそうで出来ないゲームと一見クリア不可能に見えて可能なゲーム……どちらが良いゲームか言うまでもないだろう」 スカイ・クロラはそういった意味で前者に相当する。 そして、そのプレイヤーは煉獄の如く繰り返されるウォーゲームに 狂奔しなければならない。 となれば、そこにあるのは上っ面の興奮と根底に存在する虚無でしかない。

尚、先にあげた著作とは「avalon灰色の貴婦人」。 同名の映画と本作品とは多くの共通点が見られるが、最後の最後に取り戻した 主人公アッシュと異なり、本作の主人公は再び失ったわけで……結局、表題通りとなる。