[コメント] おいしいコーヒーの真実(2006/英)
当初は「コーヒー市場を独占する大会社がめちゃめちゃな暴利を貪り、コーヒーを造る農民たちは利益をほとんど吸い取られている」という図式かと思ったが、そりゃ中間業者が間に6つも入れば、現地と最終地点での価格差が25倍にもなるよなと思いました。
またそれはそれでちゃんとした理由があるわけで。
推測ですけど、例えば農家から港まで行く道路がまったく整備されていないとか、港までまっすぐいける道はあるが治安が非常に悪い地点があり、道を迂回せざるを得ないなど。
作中でも言及されていますが、エチオピアに限らず、この種の問題は地球上の発展途上国全てで起こっており、遠いエチオピアの話と思っているとやがては先進国にも弾が飛んできます(ソ連がアフガニスタン侵攻を行い、アフガンの農地等を破壊したため食うに困った農民は芥子や大麻を栽培し、厭戦気分の蔓延したソ連兵とタバコや装甲車のタイヤと物々交換。やがて麻薬中毒になったアフガン帰還兵たちは「アッフガイ」と呼ばれ、ソ連及びロシア近代化の足かせになったといいます)。
日本といえどもほったらかしにはできない問題です。
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あれからオロミアのあの村がどうなったか?(フェアトレードリソースセンターの北沢氏より聞いた話です)
1.現在はコーヒーの値段が高値で推移しているため、コーヒー農家の手取りは倍ほどに増え、村ではかやぶき屋根の家からトタン屋根の家が増えた。ただし物価も上がっているので、劇的に生活が改善されているわけではない。
2.作中で学校を建設するという話が出てきたが、学校が4つ建設された。
3.メスケラ氏は世界中を飛び回っている。オロミア信用組合が設立された(メスケラ氏はやり手だそうで、「あいつは変わった」などと彼をよく言わない人も多数いるとのこと)。
4.この作品のおかげでオロミア村を訪れる外国人が増えた。
5.コーヒー農家を継ぎたくないという青年がいたが、今はお父さんのコーヒー園を手伝っている。麻薬性の草は今は栽培していないとのこと。
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