[コメント] 逃走迷路(1942/米)
3.5。あまりヒッチ好みとはいえない女優だが、むしろ女優を取り巻く人物描写が曖昧でその点の方が弱い。主人公も愛国か恋愛かで位置づけが明確でないし、悪役も最後に翻意をしてしまう。一方で冒頭のどす黒い煙が右から流れてくるショットの不穏さや橋からの飛び降りショットの驚き、パーティ会場での包囲、映画館のスクリーンの利用法、そして勿論クライマックスなど、冴えたカットが多数あるのも事実で嫌いな作品ではない。
盲人の見せ方に手錠を外す際のサスペンスなど小技の部類でも才能の違いを見せ付けられる。サーカス団の楽屋を警察の懐中電灯が照らすショットの怪奇性も良い。牧場からの脱出で突然西部劇風の追跡アクションが始まるのにも感心してしまう。
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