[コメント] ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007/日)
拝啓、庵野秀明監督……この十年、EVAの「ツケ」を払うことを拒否し、逃げ回り続けてきた貴方が、今更どんな顔してEVAをやるというのですか。
これから先、劇場で「ヱヴァ」が何作か発表されるということですが、自分はもうこの時点で見切ろう、と思いました。
それは単に、根本的な部分は十年前とまるっきり変わってないとか、そういうのも一応の理由にはなるんですが、それ以上に、十年前に庵野秀明が自ら「EVA」で作り上げた多大な「ツケ」を払おうとする気が全く無いどころか「なかったこと」にしちゃおうとすら思えたからに他なりません。
庵野秀明監督、貴方がアニメーションの世界に背なを向けて実写映画の世界に突っ込んでいった間も、最前線で「EVA」に関わってきた貞本義行氏は黙々と「EVA」の漫画を書き続けて、この十年「ツケ」を払っていましたよ。
自分のような「いち観客」に見えない背後の事情は如何にあれども、この映画は…十年のサイクルを経て庵野秀明が手がけた「ヱヴァ」は、感情論の次元において度し難い作品なのです。
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