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[コメント] プロヴァンスの贈りもの(2006/米)

元々ラブコメは着地点が決まっているものだが、それにしても面白味に欠ける物語性ということを考えると、リドリー・スコットはよくやっている。
ナム太郎

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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完成度という点では決して満足できるような出来ではない。フラッシュバックとして挿入される過去の重要な出来事はいささか唐突だし、多数の登場人物も十分にあしらえ切れておらず、全編通しての感動、感激の思いに欠ける点は残念。しかし、ところどころに見られる演出の冴えには、やはりリドリー・スコットと思わせるところがあった。

ラッセル・クロウとは不釣り合いなだけで笑える軽自動車という小道具や、マリオン・コティヤールとの再会のきっかけとなった脇見運転の際のカットつなぎはやはりいいなと思ったし、素敵な女優陣のお尻の見せ方もよかった。また、プールでの放水やレストランでの雨など、水を使った突然のアクションも悪くなかったと思う。さらに言うと、フィリップ・ル・スールの撮影なんかはもう芸術の域だったし、特にプロヴァンスの陽光の中に佇むアルバート・フィニーなんて画は、古くからの彼のファンとしては嬉しい限りだった。

(評価:★3)

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