[コメント] トゥモロー・ワールド(2006/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
最初にクライヴ・オーウェンを見たのは『グリーン・フィンガーズ』。「ガーデニングをする囚人」のお話。「朴訥」な主人公を演じた彼が、妙に心に残った。
その後、『ゴスフォート・パーク』で、大勢の有名英国俳優たちに混じって出演、とっても「おいしい」役どころだった。そして『ボーン・アイデンティティー』では詩人のような暗殺者?で好演。『すべては愛のために』ではアンジョリ嬢の相手役まで上り詰めたが、とうとう問題作『キング・アーサー』でハリウッド大作の主演という「頂点」に立ったときはビックリした。
その間、ずっと「渋くて無口な男」のイメージを崩すことなくきたのだが、この頃「次期ジェームス・ボンド候補」に名前があがる。「アゴと胸毛が選考基準かいな?」と、できればこの似つかわしくない役からはずれて欲しかったが、結果が、もう一人のイチ押し俳優ダニエル・クレイグに決まった時には、もっとビックリした。そのニュースを聞いた時の第一印象は「ダニエルには胸毛が無かったんじゃない?」
そして自身が舞台でも出演していた『クローサー』に出演。そのエロぶりに、げんなり。このひとに「ラブ」は出来ても、「エロ」はダメだと痛感。(舞台版では映画とは違う役柄だったそうで、じゃあジュード・ロウの役?もっとげんなり!)。もちろん「演技力」での見せ場はあったし、なぜだかいっぱい賞をもらったり、ノミネートされたから、重要なキャリアにはなった。
もう一本、『シンシティ』では、強烈!な女たちに囲まれていたけど、その渋さをいかんなく発揮。ブルース・ウィリスらと肩を並べるまでに。
「ルックス」でも「キャラクター」でもなく、「演技力」のみでのし上がって来た彼をこれからもオーウェンしてゆきたい!(くだらないギャグで墓穴)。
・・・という俳優問答で、こんなにも文章を連ねてしまった。映画の感想は?もちろん5点ですとも!。SFとは何か!をよく判っているし、計算されたカメラワークに大興奮。一番のお気に入り?は助産婦の女がバスから引き摺り下ろされるところ。女が頭巾をかぶせられる→一列に整列させられる→ひざまずかされ銃殺される→並んだ死体・・・を走るバスの窓から一瞬のうちに見せるところ。鳥肌が立った。そしてクライヴ・オーウェンが履物に苦労する場面とか、緩急がうまい。もちろん彼の演技にも5点(ちょっと贔屓目だけど、この映画を見れば文句ないでしょ?)
もうひとつ俳優問答。この映画と同じ日に『氷の微笑2』をみる。同じセクシー路線だったシャロン・ストーンとジュリアン・ムーアのキャリアの積み方の「差」も感じた一日でした。
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