[コメント] 宇宙戦争(2005/米)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
映画が始まってからロボットが自分たちの足元から現れ町を襲い始めるまでが、非常にいい。町、国全体を覆う不気味な空(磁気雲)無数に落ちる雷、何もわからず何もできずただ家に逃げ込み、テーブルの下に隠れる導入部に一番恐怖を感じた。主人公達といっしょに一人の大衆民として私も逃げまどった。それは恐怖の正体が、敵の正体が見えないからだ。一般の民にとって光と音だけの恐怖は、きっと現代の世界中のどっかで、この今も起きている本当の戦争と同じはずだ。ただひたすら不安に怯えるだけのその絶望的な恐怖は、ロボットや戦車のような姿(形)在るものからとにかく逃げればいいというだけでは止めてくれない。そしてこの映画では姿を現わしてしまった脅威の正体。 まあ、これは当たり前だけれど・・・
本当に知能に優れた生命体ならば、ロボットのレーザー光線で、ちまちま地球上の40億人の人間を駆除していくなんて、いったい何をしてるの?ということになってしまいませんか? 娯楽映画だからこうでないと成り立たないのであろうが、小説だろうが映画だろうが、人間相手に人間が想像し、発表するものなんだから、所詮、どっかの枠は破れないのかなあ。(私にはいつの時代の原作かどうかとか、このSF映画はどんな意味があって、どんな思いがこめられているのかとかは全く知りません、ごめんなさいです。)
ただ、最初からストーリー完結まで主人公は何もしていない、ただ「逃げた・・・」だけ、これはいい。ただ逃げただけだけど何とか恐怖は去ってくれた。何のストーリーも無いけれどこれが私たちのリアルなストーリー。
(C)
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。