◆映画を構成する要素にはいくつかある。それは脚本であり、撮影であり、音楽であり、役者の演技、演出であったり。ワタシ的にはそのいずれも悪くないレベルにあったように思う。ただ、古今の名画や傑作と呼ばれる作品には、それら要素達が思わぬ化学反応を引き起こし、素晴らしい力を発揮していたものがあったはずだが、この映画にそれは感じられなかった。

◆心情的には、こういった映画の企画そのもの（メカニック＆美少女）は、アナタもワタシも大好きなガジェットなのでその意気やよしとしたいが、後生には語り継がれてはいかない映画となるだろう。監督は特撮出身だからなのか、役者にはそれほど多くのものを望んでいないのかも知れない。脚本通りにセリフをしゃべり、演出通りに演技しさえすればいいのだろう。ケミストリーがスパークしていない。