[コメント] プロジェクトA2 史上最大の標的(1987/香港)
ペンクロフさんのレビュー読んで反省させられた。
ペンクロフさんのコメントはどれも抜き身で、いつも打ちのめされる。(だから『デイライト』に関しては、うれしかったです。)特に、このプロジェクトA2のレビューに関しては、自分が恥ずかしくなったぐらいだ。
いい年こいても、特撮ものなどには最大限の熱意を込めて接してきたのに、同じような真剣さでもってジャッキーと向き合うことをいつの間にか忘れていた自分に気づいたのだ。
見直してみれば、この映画、このジャッキー、ペンクロフさんが言うとおりの、情熱に溢れた傑作だった。でも・・・
大人の視点から映画人ジャッキーの力に跪くと同時に、子供のころのヒーロー・ジャッキーを見つめた視点がフラッシュ・バックしてしまった。
それは、プロジェクトA1が子供の自分にとって、どれほど大切な一本だったか。そして、それが何故大切だったのか。そう、演出、脚本云々が解らない子供の自分が何よりも惹かれたのは、1に描かれた“仲間”だった。皮肉にも、この2を再見して、そのことをはっきりと思い出してしまったのである。
反目し合っているようで、心で通じ合っている三人、彼らの友情は強く、永遠なんだ、そんな仲間を自分も欲しい。まだ純粋だったころの自分が、1を大切に思っていたわけ。そして、数年後に、このプロジェクトA2で、寂しさを感じ、どうしても映画に入り込めなかったわけ。いかにも幼い発想だが、一人になったジャッキーを、一人で立ち上がらなければならない大人の孤独を体現していたものと見ることはできなかったし、その見方は正しかったように思う。
極上のエンターテイメントをたった一人で作り上げられる技量をいかんなく発揮する一方で、1を愛した少年たちへの配慮はなかったと、そう思えてならない。もちろん、贅沢すぎる注文なのは解っている。解っているのだが・・・解っているのはあくまで大人になった自分なのだ。映画としての凄さを認識する一方で、子供のころの思いを完封することはできない。
もちろん、これらは、あくまで個人的な思い入れに過ぎません。だから、目を覚まさせてくれたペンクロフさんには、本当に感謝しています。ありがとうございました。
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