[コメント] 静かなる男(1952/米)
『リオ・グランデの砦』につぐフォード監督、ジョン・ウェイン、モーリン・オハラ、ビクター・マクラグレン共演のヒューマンドラマ。噂に聞くモーリン・オハラの赤毛が、緑の背景と青のドレスに映え素晴らしい。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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本作は、モーリン・オハラあっての作品だと思う。メアリーが登場した瞬間の赤毛と青いドレスには、ジョン・ウェインでなくても目を奪われます。『リオ・グランデの砦』はモノクロだったので、本作上映当時のモーリンファンはその鮮やかな赤毛に魅了されたに違いない。それから、彼女がアイルランド出身というのも本作には欠かせない要素だったと思う。
ショーンとレッドの喧嘩。この2人が大喧嘩の末、分かり合えるだろうというのは容易に予想できたが、その予想を遥かに上回るほどの喧嘩だった。なんたって、ビクター・マクラグレンは、元ボクサーだから迫力が違う。ラウンド間のビール休憩は、劇中で元ボクサーと言う設定のジョン・ウェインと、アイルランドの風土を絡ませていてユーモアが効いている。
フォードファミリーでは、いつも飲兵衛役のビクターは、本作でも飲兵衛で単純で乱暴者という従来路線を踏襲しながらも、更に踏み込んだ内面までも表現していた。ジョン・ウェインは相変わらずカッコいいが、本作はモーリン・オハラとビクター・マクラグレンに花を譲った感じです。
更に私的傑作シーンは、ミケリーン役のバリー・フィッツジェラルドがメアリーにショーンとの結婚の意志を尋ねに行ったところ。べろべろに酔っ払いながら、甲(First one)、乙(Second one)と法律用語を用いた会話はもう最高。バリーの演技は私的「酔っ払い役者の殿堂入り」です。
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