[コメント] ドッグヴィル(2003/デンマーク=スウェーデン=仏=ノルウェー=オランダ=フィンランド=独=伊=日=米)
まず、二コール・キッドマンは相変わらずきれいだと確認。内容ですが、きだみのるによる一連のムラ社会エッセーを思い出して、やはりこのムラはアメリカ社会なのでは?と思わざるを得ませんでした。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この映画は確かに人間性の真理、それもイヤ〜な部分に焦点を当てた深い描き方でもあるんですが、やっぱエンターテイメントだなーという感想を持ちました。よく言われてるように前半は凡庸で、たとえばムラにやってきた「異人」が受け入れられつつ排除されるという描写の様式とか、やっぱりそうなるのねっていう部分(ex.主人公が男たちに犯される場面)とか、端的に言うと「だるい」展開なのに、最後の最後できっちりどんでん返し…という、決して期待を裏切らない点。つまり、見終わったあとに作品総体として振り返ったらインパクトに残る映画だったと思う。逆に言うと最後のインパクトだけが強すぎるために、それ以外の部分(とくに前半)がより凡庸にみえてしまう、ということはあると思いますが。 あ、それと「演劇の舞台のようなセット」には、まだ積極的な意味を見いだせないでいます。強いて言うならば、モノを極力排除することで役者/演技の比重が相対的に高くなったこと、でしょうが、むしろ意味は後付けでなんとでもなるので、「こういうセットでやってみたい」という制作側の発想が先にありきだったのでは?と勘ぐったりしました。うだうだ言ってますが好きな部類に入る映画でした。
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