ノスタル爺だとはわかっているのですが、私は、大塚康生さんと、宮崎監督のコンビの仕事が好きです。

以前監督が、「コナン」の仕事に関して、「コナンがラナを抱え上げる時には’鳥のように軽やかに’持ち上げなければならないのに、大塚さんは理屈の人だから、ヨイショって持ち上げてる」と、ちょっと苦々しそうに言ってるのを読んで、その魅力の裏が少し分かったような気がしました。

大塚さんの、日常感覚に基づいたリアル（と言うよりは、「ノーマル」）なアニメーションと、宮崎さんの、理想を追い求めたファンタジックな演出。この二つが融合して、突き抜けたような快感、心の暖かくなるような感動を、与えてくれたのだと思っています。

宮崎監督は、「大塚さんと組むと当たったためしがないと言うジンクスがある（笑）」と言う理由からか、すっかりいっしょには仕事をしなくなってしまいましたが、もう大塚さんも年齢的に現役の仕事は無理かもしれませんが、短編などを実現していただけたら、嬉しいですね。