[コメント] 星に願いを。(2002/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
序盤の散髪のシーンや宝くじを買った後二人で歩くシーン、それから「死んだほうがよかった」という省吾にカナが切れるシーンなどは、ベタな展開ではあれども竹内結子の魅力を吉沢悠の存在が引き立てているように思った。
基本的なストーリーの筋さえ好きになることができれば、十分に浸ることのできるお話だった思う。ロケ地である函館のよい雰囲気が出ていて、映像も好感がもてる。
しかし、細かい設定でのこだわりがすごくきになってしまった。たとえば、
・冒頭、目が見えない省吾は演技とはいえかなり音の「出所」を瞬時に判別したり、段差をえらく簡単に下ったりすることができている。これは本当にそうなのか。僕は実際に視覚障害者の方にあったことがないのでよくわからないが、あんなに簡単なもんなのだろうかと思った。ただ、これは僕の無知であるかもしれない。
・一番気になったのは、期間限定で転生した省吾のカナに対する反応。ストーリーを素直に理解すれば、彼は一度もカナを見たことは無いはずだ。声や匂いで気づくことはあっても、初対面のシーンで目で気づくのは無理があるのでは?あるいは、初めてみる彼女の姿になにがしかの感動があってもよいのでは?
・同じく、それまで目が見えなかったということは、転生した省吾が「遺言状」を持ってくるという設定もおかしくないか。遺言状の書き方も知らなかったはずの省吾が、目がみえない状態の中で便せんに丁寧に遺書を書けるのか?
こういうファンタジーに非現実的な部分での揚げ足取りは禁物かもしれないが、ファンタジー的要素の部分とそうでない部分はある程度しっかり区別して、現実的とすべき部分が少なくとも筋が通るようにならないと気になってしまう。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。