[コメント] 海の若大将(1965/日)
いくら貧乏学生の振りをしても、やってることはブルジョア趣味。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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若大将シリーズ(大学編)は物語の構造が全部一緒。だからメインの物語について語らなくても良かろう。
完璧超人で何でも人並み以上にこなし、贅沢な趣味を持つ主人公が、実際は貧乏学生っぽく、誰でもやるような失敗をするし、恋愛に対しては奥手で、好きな女性に対してはとたんに歯切れが悪くなる。「何だ。みんな一緒か」と思わせるギャップこそが本作の魅力になっているのは確か。シリーズが続くのも、物語を観ると言うよりは、どんな失敗をやらかしてくれるか。というところの方がメインになってるようだ。
今回はタイトルにあるように、海。ヨットに始まりヨットに終わる。何というか、今現在でもものすごく贅沢なスポーツなのだが、それをてらいなくやってしまう辺りに本作の立ち位置があるのだな。
本作の他のシリーズ内作品との違いは、メインヒロインの星由里子以外に沢井桂子というサブヒロインを立て、義理と人情的にはそっちを取るのが正しい雰囲気にしたことで、ちょっとだけ苦い思いを持たせたところだろうか。実際途中まで「ひょっとしたら?」と思わせるところもあったし、少なくとも観てる間は結構楽しめた。オチ部分はいかにも。と言うところだったけど。
ところで本作にはエキストラで当時まだ学生だった桂三枝が登場しているが、この作品に参加したことで芸能界入りを考え始めたという。
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