[コメント] 神に選ばれし無敵の男(2001/独=英)
黙示録的。(レビューは冒頭からラストに言及)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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あの子が飛びたっていったその後に本当の物語が始まるのだとしたら、ハヌッセンの千里眼やシジェが予感した民族の苦難のごとく、本作全体が何かの予兆そのものであったのだろうか。そもそも古来から人びとが語り継いできた神話や民話はそのような構造をもっていたものだったのかもしれない。カニの大群が鉄の列車の下敷きとなってつぶされていくところを想像させるあの場面はかなりこわかった(単にユダヤ人を象徴しているというだけではないのだろう)。
怪力の者が出てくる映画というのは差し当たり観たことがなかったような気がするが、日本の史跡でも剛の者が持ち上げた力石が祀られているように、機械文明が爛熟する前、力を持つ者への畏怖心というのは世界中に共通する一つの感覚だったのだろう(むろん今でもその名残はあるだろうが)。
ただ、それ以上にハヌッセンの異様なオーラには興味を惹かれた。もっともっと彼の「能力」が発揮される場面を観たかった。
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