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[POV: a Point of View]
正宗國術 劉家班
武術指導の資料その三 『七剣』日本公開決定ばんざいPOV

◆実際に黄飛鴻直系の洪家拳の使い手である劉家班。彼ら(特にラウ・カーリョン)の殺陣は真剣を使うことで有名である。すごいね! A:劉家良の武術指導兼監督作品、B:劉家良の武術指導作品、C:劉家良の出演作品、D:劉家榮の監督兼武術指導作品、E:劉家榮の武術指導作品、F:劉家榮の出演作品(たぶん取りこぼしがいっぱいある)、G:劉家輝の監督兼武術指導作品、H:劉家輝の出演作品。
B★5英雄十三傑(1970/香港)ラウ・カーウィンが9番目の息子として出演してます。ということでFも兼ねています。 [comment]
B★5片腕必殺剣(1967/香港)クレジットなし。 [comment]
B★4水滸伝(1972/香港)オールスターです。 [comment]
B★4新・片腕必殺剣(1971/香港)袁家班一派の唐佳との合作。
B★4続・片腕必殺剣(1968/香港)袁家班一派の唐佳との合作。
B★4片腕カンフー対空とぶギロチン(1976/台湾)チャン・ツェーと契約料でもめて、ジミーさんに引き抜かれる。Fも兼ねてます。
B★4大女侠(1968/香港)袁家班一派の唐佳との合作。 [comment]
B★3嵐を呼ぶドラゴン(1974/香港)少林英雄伝第一作。方世玉と洪熙官のはなし。あ、Fも兼ねてます。 [comment]
C★4ペディキャブ・ドライバー(1989/香港)サモ・ハンのリスペクトに答えて。
C★3ツイン・ドラゴン(1992/香港)これが『酔拳2』につながるわけですね。
D★3少林寺・破戒大師伝説(1984/香港)のどかな旅路。 [comment]
D★0サイキック・アクション/復讐は夢からはじまる(1987/香港)
E★4ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明(1991/香港)袁家班に混じって武術指導してます。
E★3燃えよデブゴン カエル拳対カニ拳(1980/香港)
E★3キング・ボクサー 大逆転(1972/香港)ブルース・リー以前、香港映画を欧米に示した一作。『キル・ビル』の元ネタの一つ。
F★3冒険活劇 上海エクスプレス(1986/香港)こういうところにはやっぱりいます。
F★3クン・パオ! 燃えよ鉄拳(2002/米)えらい吹き替えられてますが、まあ出演。もとはジミーさんの『ドラゴン修行房』。
F★0モンキー・フィスト 猿拳(1979/香港)
G★4少林寺武者房(1983/香港)ラウ・カーリョン監督作としている資料もあるのでどこまでがリュー・チャーフィの作品かわからん。 [comment]
H★4詩人の大冒険(1993/香港)
◆劉家良ラウ・カーリョンは1935年、広州生まれ(37年説あり)。8歳のころから父親の劉湛より武術を学んだ。 …◆劉家榮ラウ・カーウィンは1944年、広東省生まれ。彼も8歳のころより同じく父親の劉湛より武術を学んだ。 …◆劉家輝リュー・チャーフィは1955年、中国広東省生まれ。彼は上記の二人と血のつながりはなく、劉湛の武館で学ぶうち、劉家良たちの母親に気に入られ、義理の息子となったそうだ。本名は[ン先]杞煕。 …◆彼らに武術を教えた劉湛はかの“無影脚”黄飛鴻の弟子・“虎鶴双形拳”林世榮(サモ・ハンも演じていました)の弟子である。つまり劉三兄弟は、黄飛鴻のひ孫弟子(?)にあたる。ややこしい話になるが、この劉湛は關徳興の元祖黄飛鴻映画では林世榮役だったそうだ。 …◆劉一家は48年に香港へ移住。元祖黄飛鴻映画の制作にかかわり映画界入り。このころ劉家良は同じ広東語映画界で役者だったブルース・リーとつるんでいたらしい。 …◆劉家良は60年代後半に武術指導家として一本立ちし、主にチャン・ツェー監督のもとで活躍。その後、同監督とともに台湾へ渡るがそこで監督昇進などを巡ってケンカ。ジミー・ウォングの映画に参加したあと香港へ戻り、ようやく監督になり第一作『神打』を75年に発表。その後香港いちの高給取りの監督として大活躍(今は違うよ)。10年ほど前に癌の手術を受けたとのことですが、まだまだ現役! …◆劉家榮も70年代に武術指導家となり、また異常に多くの映画に出演(主演もあり)。真面目な武術家もあやしいラマ僧もやっているこの人は仕事を選ばないのだろうか? 最近はお肉がついてきたようです(『超酔拳』を観る限り)。 …◆劉家輝は武術を修めたあと、2年間サラリーマンをしてから映画界入り。76年に劉家良監督作『陸阿采與黄飛鴻』で黄飛鴻を演じる。その後は『少林寺三十六房』などで少林僧役をたくさん演じている。でも『キル・ビル Vol.2』では白眉道人役でした。なんで? …◆彼らの関わる映画の見どころはなんと言っても黄飛鴻直系の洪家拳によるリアルな殺陣! 武器は真剣。重々しく、素早く、力強い。また、劉家良曰く、武術を学ぶものは師匠より道徳も教わるそうで、復讐をしても殺しはしない、“諫め、敵の心に勝つこと”が理想なのだそうだ。“正宗國術”と讃えられる所以でありますが、技が高度で非常に危険を伴うため、同じメンバーで殺陣を行うことが多くマンネリになりがちというのが玉にキズです(特に70年代後半)。 なんにせよ、『七剣』日本公開決定ばんざい。
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このPOVを気に入った人達 (1 人)鵜 白 舞