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[あらすじ] 網走番外地 悪への挑戦(1967/日)

「撃つならここ撃てよ。一発でしとめろよォ、さもないと…」人質を盾に猟銃で立て篭もった少年たちの前に立ちはだかったのは、ご存知・網走帰りの橘真一(高倉健)。今回は、不良少年更生施設で働く鬼寅親分(嵐寛寿郎)を頼って博多にやってきた。少年たちの過剰なエネルギーを前にさすがの真一もたじろぐ。そんな中、リーダー格の武(谷隼人)が拳銃を持って脱走。裏には少年たちを利用するヤクザ組織の影が…。警察への届出を一日伸ばすよう親分に頼み、真一は武を探しに出かけた…。シリーズ9作目。90分
G31

もともと任侠映画とはまったく別の枠組で始まった"網走番外地"シリーズだが、ここのところ任侠モノの亜流としての地位が確立したのか、最後は必ず殴り込みになる。この作品もそこは一緒。だが任侠劇で鳴らしたスター、健さんが、現代の(と言っても35年前だが)少年たちの前で男らしさを演じることによる、一種の教育的効果に目をつけたところが珍しい(と思える)作品。逃げ出した少年たちを追って、熊本城に阿蘇山にと駈け回る健さんが、体当たりで彼らの心を掴むところなんぞ、後にTVで盛んになった学園教育ドラマを彷彿させる趣きがある。最後の殴り込みが博多・山笠祭りを背景に行なわれるという構図は、任侠映画としては珍しいものではない。だが、全編に溢れる若者たちの荒々しいエネルギーと相俟って、シリーズに新しい色合いを添えている。…とかって一般的には評価されるんじゃなかろーか。全18作中のこれが5合目。

(評価:★3)

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